喪失感の克服大切な愛を分かると生きる力が湧いてくる

大切なものを失ってしまった。心にぽっかりと穴が開いた。感情を無くした。生きる意味が分からなくなった。苦痛に耐えることが人生だ。そんな風に感じたことはありませんか。

喪失感に苦しむ方が生きる力を取り戻し、少しでも楽になれるようなお話をしたいと思います。

喪失感とは

喪失感とは、大切なものが失われてしまったという感覚です。

喪失感には大きく2種類ある

幸せに生きている人でも、別れや死別、老いや病気はやってきます。

もう一つは、自分の人生は失敗だったという感覚です。最近はこちらが増えているのではないでしょうか。孤独感も喪失感や無価値感と結びつきやすいと言えます。

喪失感を感じるのは異常ではない

人は大きな悲しみや苦しみを経験した時、感覚を麻痺させて自己を守ります。

あるいは、人生の道が閉ざされたと感じたときに、神も仏もないかのように何も感じられなくなります。

自らの心を閉ざした状態です。愛のエネルギーの供給を遮断してしまっているので、力なく、非常に不安定な状態になります。

大切なことは

大切なことが分かると、喪失感を乗り越えることができます。

大切な人との別れは、それだけ大きな愛があるということです。（過去形ではなく現在形です）
一期一会、縁という言葉があります。目に見えない大きな愛によって生かされていて、別れはつらいけれど、新しい出会いもあります。罪悪感を感じる必要はありません。大切な存在が、形を変えてあらわれているだけです。
命は永遠です。亡くなった人が不幸になることはありません。
ある日突然病気になることもあります。それは、立ち止まらなかった人生の中で、大切なことを思い出すチャンスだったりします。（普段から愛の中にいれば、その必要が無くなります）
歳をとる事は、冬の樹のように、華はないけれど、内に巌（いわお）のような愛があるからこそ、寒さに耐えることができます。とても素晴らしい愛の姿です。老いても病気をしても、生きているって素晴らしいと感じられるだけの力が人間の内側にはあります。
若い頃は、お金や容姿や才能が無ければ価値が無いと思いがちです。歳をとってあきらめると、もっと大切なものの存在に気づきます。
一番大切だと思っていたものを失う。人生失敗だった。すごいチャンスです。価値観の中で生きていれば、小さな人生になります。価値観が崩壊した時、本当に大切な愛に気づくチャンスです。
さとり、すなわち、大切なことを分かることは、いい意味でのあきらめや開き直りから生まれます。
失敗ばかりの人生でも問題ありません。9回の裏ツーアウトからの逆転勝利はかえって素晴らしいものです。つまり、今、前を見られる自分でいることが大切です。